(※今号のミニレビューは、3週連続で配信します。) サイトメガロウイルスって何? サイトメガロウイルス(cytomegalovirus ; CMV)という名前は、感染症の専門家でなくとも、日常診療で意外によく見聞きするものではないでしょうか? この記事をお読みになっている方の…続きを読む
(3分割配信の3回目です 1回目 2回目) ※本症例は、いくつかの症例を参考に作成した架空のものです 病歴を取り直す 血液培養からグラム陰性桿菌が検出されたという連絡を受けて、再度病歴を取り直したところ、なんとこの患者さんは発症の5~6日前に友人たちと川辺でキャンプをし、川の中…続きを読む
(3分割配信の2回目です 1回目) ※本症例は、いくつかの症例を参考に作成した架空のものです 鑑別診断の過程 慢性心不全のためADLの制限された20代の女性が発熱と呼吸苦、左下肢の腫れを訴えて受診した。 基礎疾患である無脾症と房室中隔欠損症に対してフォンタン手術を受け、11年…続きを読む
(3分割配信の1回目です) ※本症例は、いくつかの症例を参考に作成した架空のものです 8月の某日、20代の女性が発熱と呼吸苦、左下肢の腫れを主訴に救急外来を受診した。 受診日の呼吸苦はそれまでと比較して横ばいからやや増悪した程度。受診当日に左膝頭に痛みを伴う紅斑が出現し、左下…続きを読む
(3分割配信の3回目です 1回目 2回目) 合併症 合併症は大きく3つに分類される。1)急性もしくは慢性の感染症、2)炎症性もしくは自己免疫性、3)悪性腫瘍である。CVIDを理解するにあたって重要なことは、感染症とその結果である構造的な破壊と、もともと存在する免疫異常からくるも…続きを読む
(3分割配信の2回目です 1回目) 今回はCVIDの診断・疫学について述べる。 診 断 CVIDの診断は除外診断である。CVIDが疑われた場合は、二次性の免疫抑制をきたしうる原因のリスクにかかわる詳細な病歴聴取を行なわなければならない。液性免疫不全に合致しそうであれば、最初の…続きを読む
(3分割配信の1回目です) プライマリーケアの内科の現場で、まれに副鼻腔炎もしくは肺炎を繰り返す20歳台後半~30歳台前半の患者に遭遇することがある。このようなときには、二次性の免疫不全と共に原発性免疫不全が鑑別に上がるが、そのなかでも多いのがCommon variable i…続きを読む
(3分割配信の3回目です 1回目 2回目) 診 断 結核性腹膜炎の診断に用いられる抗酸菌塗抹検査の感度は0~6%程度であり[1]、PCR検査の感度も低い。したがって、塗抹検査やPCR検査の陰性を確認したところで、結核性腹膜炎の可能性は除外しきれないことになる。また、結核性腹膜炎…続きを読む
(3分割配信の2回目です 1回目) 腹水貯留の原因 腹水貯留の原因にはいろいろあるが、1)門脈圧亢進が原因の場合、2)門脈圧亢進とは別に原因がある場合に大別される。 門脈圧亢進の原因として最も多いのは肝硬変で、特発性細菌性腹膜炎が合併することが多い。急性肝炎や肝臓内に発生する…続きを読む
(3分割配信の1回目です) 患者の状態 ある日の内科外来で、他院からの紹介状を持った90歳の女性が、家族と共に受診した。紹介状には「多量の腹水貯留の精査依頼」とあった。 話を聞いてみると、2か月前から食欲不振と腹部膨満が出現。徐々に悪化して自宅で動けなくなってきたので、かかり…続きを読む