(3分割配信の2回目です。 1回目) 臨床的特徴 ヒトの感染症の起因微生物として最も重要なA. baumannii は、通常の環境やヒトの皮膚の定着菌として存在する頻度は低いものと考えられています[1,2]。A. baumannii は主に院内感染症、特に「高齢」「重篤な基礎…続きを読む
(今号のミニレビューは、3週連続で配信します。) はじめに 多剤耐性アシネトバクター(Multidrug-resistant Acinetobacter spp.:MDRA)の医療施設内アウトブレイクは、これまでも国内で散発的に報告されておりましたが、2010年に起きた都内医…続きを読む
(3分割配信の2回目です。 1回目 2回目) 治 療 国際的には、軽症~中等症例の初回治療ではメトロニダゾール内服(1回500mgを1日3回=1500mg/日、または1回250mgを1日4回=1000mg/日)またはVCM内服(1回125mgを1日4回=500mg/日)が推奨…続きを読む
(3分割配信の2回目です。 1回目) 所 見 下痢はもちろんですが、発熱のみが見られるなど、症状がすべてそろわないこともあります。重症例では腸炎の症状としてイレウスをきたすこともあり、結果として下痢のない腸炎も存在します。そのため、入院患者の不明熱では、CDIを鑑別疾患に入れ…続きを読む
(今号のミニレビューは、3週連続で配信します。) しばしば経験する、入院患者の「下痢」。昨年、市中における下痢症について以前書きましたが、入院中となるとアプローチは変わってきます。今回は入院患者の下痢症について考えてみたいと思います。 入院患者の下痢症 …続きを読む
(今号のCase Studyは、3週連続で配信しました。1回目 2回目)※本症例は、実際の症例を参考に作成した架空のものです。 前回のまとめ:ウガンダとインドネシアへの渡航歴がある20歳代の男性。症状、身体所見、問診情報と渡航先の感染症流行情報から、ウガンダで感染した…続きを読む
(今号のCase Studyは、3週連続で配信しています。1回目)※本症例は、実際の症例を参考に作成した架空のものです。 前回のまとめ:ウガンダとインドネシアへの渡航歴がある20歳代の男性。発熱、悪寒、頭痛といった非特異的な症状で、近医からNSAIDsや抗菌薬などを処方されたが…続きを読む
(今号のCase Studyは、3週連続で配信します。)※本症例は、実際の症例を参考に作成した架空のものです。 症 例 20歳代、男性 現病歴 2010年7月10日に頭痛、筋肉痛、悪寒を伴う39度の発熱を認めた。翌日、近くのクリニックを受診して、ロキソプロフェン(ロキソニン…続きを読む
(3分割配信の2回目です 1回目 2回目) HIV感染症とCMV感染症 HIV感染症患者におけるサイトメガロウイルス(cytomegalovirus ; CMV)感染症の頻度は高く、HIVに対する抗ウイルス薬の多剤併用療法(highly active antiretrovir…続きを読む
(3分割配信の2回目です 1回目) 伝染性単核球症 サイトメガロウイルス(cytomegalovirus ; CMV)感染によって生じる疾患のうちで最も多いのは、ご存じのとおり伝染性単核球症(infectious mononucleosis ; IM)です。IMは軽症であれ…続きを読む