(今号は3週連続で配信しました。1回目 2回目) 前回(第2回)でのクリプトコッカス髄膜炎の診断に引き続き、今回(第3回)は治療について述べていきたい。 クリプトコッカス髄膜炎における治療のポイントは3つあり、①適切な抗真菌薬の選択②髄液圧の管理③免疫抑制状態をきたす原因疾患の…続きを読む
(今号は3週連続で配信しています。1回目) 「慢性髄膜炎」の中でも真菌によるものとして代表的なのがクリプトコッカス髄膜炎である。約2-3割は免疫正常者に起こるが、圧倒的に抗がん剤やステロイド治療により免疫抑制状態となっている患者に見られる疾患であり、いずれも治療しなければ非常に…続きを読む
(今号は3週連続で配信します。) 臨床現場で「髄膜炎」と聞くといわゆる「急性髄膜炎」に出合うことが多いと思うが、では「慢性髄膜炎」と聞くと具体的にどのような疾患が思い浮かぶだろうか? 「慢性髄膜炎」といえば一般的に結核性髄膜炎がよく知られているが、そのほかにも感染性・非感染性の…続きを読む
(今号は3週連続で配信しました。1号目 2号目) 今回は、症例に基づいて寄生虫診療の流れを追ってみたいと思います。なお、提示する症例は、実際のものを下敷きに加工・修正を施しています。 Case:虫体の排泄を主訴に来院した55歳男性 東京都在住で海外渡航歴はない55歳の男性が排…続きを読む
(今号は3週連続で配信しています。1号目) すべての寄生虫の生活史を一つひとつ覚えていれば何も困ることはありませんが、その量は膨大で、寄生虫症の患者に出会う頻度を考えるとすべてを記憶しておくことは決して得策ではありません。そのため、寄生虫診療を行なううえで最低限覚えておくべき基…続きを読む
(今号は3週連続で配信します。) 「寄生虫」と言われて、皆さんは何を想像するでしょうか。漠然としたイメージしか持っていない方、学生時代の遠い記憶となっている方が多いのではないでしょうか。確かに、寄生虫症は遭遇する機会が少なく、もしかしたら生涯出合わない疾患かもしれません。そのた…続きを読む
2012年の第10回夕食会の様子 第10回夕食会幹事東京都立小児総合医療センター堀越 裕歩 2012年10月18日にアメリカのサンディエゴで行われたID Weekに合わせて、IDATEN主催の夕食会が行われました。今回はIDSA(Infectious Diseases Soci…続きを読む
(今号は3週連続で配信します。1号目 2号目) IDSA/SHEAガイドラインでは、前回紹介した2つの中心戦略を補完する手段として、De-escalation、教育、ガイドラインとクリニカルパスの活用、投与法の最適化、静注抗菌薬から経口抗菌薬への変更、抗菌薬オーダーフォームの活…続きを読む
(今号は3週連続で配信しています。1号目) 2007年、米国感染症学会(IDSA)と米国医療疫学学会(SHEA)は、合同でantimicrobial stewardshipに関するガイドライン(以下、「IDSA/SHEAガイドライン」)を発表しています[1]。antimicro…続きを読む
(今号は3週連続で配信します。) 最近、「抗菌薬適正使用」という言葉をよく耳にするようになりました。2012年の診療報酬改定で新たに導入された「感染防止対策加算1、2」の規定においても、院内感染制御チームの業務の一つとして「抗菌薬の適正使用」の評価を行なうことが挙げられており、…続きを読む